ED後妄想
2
クジャはあの聖域が相当気に入ったらしい。
晴れた日に目を離すとすぐにあそこに行っていた。
一人で動き回れるんだからもう元気になったのかと思ったが、日に日にやつれていくクジャを見てとても不安になる。
その日は晴れていた。
「・・・僕の顔に何か付いているかい?」
「・・・別に。」
はぁ・・。とため息をつくクジャ。
「いくら僕が美しいからってあまり顔を見られると気になって仕方がないよ。」
「・・・うるせぇ。ナルシスト。」
ちゃんと見張っていないとまた出て行くだろう。
弱ってるんだからフラフラしてちゃ回復するものも回復しない。
「ちょっとは心配する身にもなれってんだ。」
「?何か心配してくれているのかい?」
すっかりやつれたやつが何を言うんだ。
「とりあえずお前は大人しくしてろ。何か欲しいものがあったらオレに言え。あんまりフラフラすんな。」
「注意事項が多いよ。もっと落ち着いたらどうだい?」
そんなに多く言ったつもりはなかったんだが・・
「とりあえず大人しくしとけってこと。いいな?」
「分かったよ。」
ふぅ・・。とため息をついてベッドにもたれるクジャ。
本当に心配する身にもなってほしい。
「ジタン。お腹空いた。」
「・・・。そうだな。」
何かあったら言えといってしまった手前、料理をしにキッチンへ向かう。
「いいか、ちゃんと寝てろよ?」
「分かってるよ。」
食欲があるのにやつれるなんて何かあったのだろうか?
いや、誰も来ないこの森の中で何かトラブルがあるはずもない。
とりあえずオレという話相手もいるし、外へも出ている。ストレスが溜まっているとは考えにくかった。
そんなことをぼーっと考えていたらだいぶ時間が過ぎていることに気づいた。「悪い!クジャ!遅くなった・・!」
料理を持ってクジャのもとへ行くと、そこにクジャの姿は無かった。
「あいつ・・」
あんなに言ったのに・・。
とはいえ予想はしていた。仕方なくクジャを探しに走った。
いつも怖かった。あの聖域で横たわって眠っているクジャがあんまりにも美しくて・・。
そっと肩を揺すっても起きなくて。
名前を呼んでも起きなくて。
軽く叩いても起きなくて。
抱きしめたら体温がない。
そんな日がいつか来る気がした。
だから、できればあまりあそこへ行ってほしくなかった。
案の定クジャは聖域に座っていた。
何をするわけでもなく、ぼうっと川を眺めているだけだ。
「大人しくしとけって言ったろ・・?」
「やぁ、ジタン。もう出来たのかい?」
オレの言葉など聞きもせずクジャは振り返った。
「家から出るな。弱ってんだから大人しく寝てろ。」
一言一言区切って言い聞かせる。なのに本人はというと特に気にもせず軽く笑って受け流している。
はぁ・・・。と大きくため息。
「ほら、帰る「ねぇ ジタン」
オレの言葉をさえぎっておいてしばらく黙るクジャ。
何か、嫌な予感がする。
「もしもね。もしもだよ?僕が死んだら・・・君は泣いてくれるかい?」
ドキッとする。
「何言ってんだよ。生きるんだよ。何が何でも。」
縁起でもない。と付け足してごまかすように苦笑いをする。
本当に死ぬみたいじゃないか・・
「もしもって言ったろう?」
クジャも苦笑いして答える。引き下がる気はないようだ。
「そうだな・・どうだろう。泣かない・・と思う。」
「何でだい?」
泣いてやるって言ってやれたらよかった。クジャの声には落胆の響きがあった。でも、きっとオレは泣いてやれないと思う。
「ん〜。直感?きっと泣いてやれない思っただけ。適当なこと言ったってうれしくないだろ?」
「・・・」
「その代わり、歌ってやる。」
「・・・歌う?君が?何を?」
「ダガーの歌ってた歌さ。」
「・・・そう。それは楽しみだ。」
「バーカ。お前は死なないから聴けねぇよ。」
「死んでも聴けないけどね。」
「ほら、さっさと帰るぞ。あーあ。せっかく作った飯冷めちゃったじゃん。」
「・・・今度からは早く帰るよ。」
「だから寝てろって言ってんだろ。お前にこんな良い所教えたのが間違いだった。」
夕暮れの森の中、クジャを連れて帰った。
晴れた日に目を離すとすぐにあそこに行っていた。
一人で動き回れるんだからもう元気になったのかと思ったが、日に日にやつれていくクジャを見てとても不安になる。
その日は晴れていた。
「・・・僕の顔に何か付いているかい?」
「・・・別に。」
はぁ・・。とため息をつくクジャ。
「いくら僕が美しいからってあまり顔を見られると気になって仕方がないよ。」
「・・・うるせぇ。ナルシスト。」
ちゃんと見張っていないとまた出て行くだろう。
弱ってるんだからフラフラしてちゃ回復するものも回復しない。
「ちょっとは心配する身にもなれってんだ。」
「?何か心配してくれているのかい?」
すっかりやつれたやつが何を言うんだ。
「とりあえずお前は大人しくしてろ。何か欲しいものがあったらオレに言え。あんまりフラフラすんな。」
「注意事項が多いよ。もっと落ち着いたらどうだい?」
そんなに多く言ったつもりはなかったんだが・・
「とりあえず大人しくしとけってこと。いいな?」
「分かったよ。」
ふぅ・・。とため息をついてベッドにもたれるクジャ。
本当に心配する身にもなってほしい。
「ジタン。お腹空いた。」
「・・・。そうだな。」
何かあったら言えといってしまった手前、料理をしにキッチンへ向かう。
「いいか、ちゃんと寝てろよ?」
「分かってるよ。」
食欲があるのにやつれるなんて何かあったのだろうか?
いや、誰も来ないこの森の中で何かトラブルがあるはずもない。
とりあえずオレという話相手もいるし、外へも出ている。ストレスが溜まっているとは考えにくかった。
そんなことをぼーっと考えていたらだいぶ時間が過ぎていることに気づいた。「悪い!クジャ!遅くなった・・!」
料理を持ってクジャのもとへ行くと、そこにクジャの姿は無かった。
「あいつ・・」
あんなに言ったのに・・。
とはいえ予想はしていた。仕方なくクジャを探しに走った。
いつも怖かった。あの聖域で横たわって眠っているクジャがあんまりにも美しくて・・。
そっと肩を揺すっても起きなくて。
名前を呼んでも起きなくて。
軽く叩いても起きなくて。
抱きしめたら体温がない。
そんな日がいつか来る気がした。
だから、できればあまりあそこへ行ってほしくなかった。
案の定クジャは聖域に座っていた。
何をするわけでもなく、ぼうっと川を眺めているだけだ。
「大人しくしとけって言ったろ・・?」
「やぁ、ジタン。もう出来たのかい?」
オレの言葉など聞きもせずクジャは振り返った。
「家から出るな。弱ってんだから大人しく寝てろ。」
一言一言区切って言い聞かせる。なのに本人はというと特に気にもせず軽く笑って受け流している。
はぁ・・・。と大きくため息。
「ほら、帰る「ねぇ ジタン」
オレの言葉をさえぎっておいてしばらく黙るクジャ。
何か、嫌な予感がする。
「もしもね。もしもだよ?僕が死んだら・・・君は泣いてくれるかい?」
ドキッとする。
「何言ってんだよ。生きるんだよ。何が何でも。」
縁起でもない。と付け足してごまかすように苦笑いをする。
本当に死ぬみたいじゃないか・・
「もしもって言ったろう?」
クジャも苦笑いして答える。引き下がる気はないようだ。
「そうだな・・どうだろう。泣かない・・と思う。」
「何でだい?」
泣いてやるって言ってやれたらよかった。クジャの声には落胆の響きがあった。でも、きっとオレは泣いてやれないと思う。
「ん〜。直感?きっと泣いてやれない思っただけ。適当なこと言ったってうれしくないだろ?」
「・・・」
「その代わり、歌ってやる。」
「・・・歌う?君が?何を?」
「ダガーの歌ってた歌さ。」
「・・・そう。それは楽しみだ。」
「バーカ。お前は死なないから聴けねぇよ。」
「死んでも聴けないけどね。」
「ほら、さっさと帰るぞ。あーあ。せっかく作った飯冷めちゃったじゃん。」
「・・・今度からは早く帰るよ。」
「だから寝てろって言ってんだろ。お前にこんな良い所教えたのが間違いだった。」
夕暮れの森の中、クジャを連れて帰った。