felicita
「あんたって意外とキレイだよな。」
「…は?」
暇な一日だった。織田の人間は久しぶりの安息に倒れこむように眠る者が多く、私としてはつまらない事この上ないだけだった。だから、ぼちぼちと普段なら行こうとも思わない奥州までやってきたのだった。
皆が暇な一日なのだろうか、奥州の人間も珍しく静かに休んでいるようだった。
仕方がないので私も大人しくしている事にしたのだが、そんな中いきなり独眼竜は世迷言を口にした。
「頭、大丈夫ですか?」
刀を6本持つという発想の持ち主だから本から大丈夫ではないのだろうが、めったに他人を褒めることが無さそうな独眼竜の口から、ましてや私に対して褒め言葉が発せられた事に驚いた。
私も私で褒められた事など無いものだから、まさか今そんな事を言われるとは思っていもいなくて、ただうろたえた。
それなりに整った顔立ちであると帰蝶から言われた事はあったが、しかし死人のようだと苦笑いされた。
「真っ白でここの雪みたいじゃねぇか」
「・・・・」
息を呑んだ。なんだかこそばゆくて気持ち悪い。
「本気で言っているとしたら、相当に頭がおかしくなってしまっているのでしょうね。」
くすっと笑うと今までとは違う笑い方な気がして驚いた。
自分でも気持ち悪く思い、眉をひそめて笑みを崩した。
それでも胸はうずいて、こそばゆくて、気恥ずかしくて・・
笑っているフリをして下を向いた。
独眼竜は「そんなにおかしな事言ったか?」と苦笑いをしている。
いいえ?うれしいんですよ。きっと。あなたがそうして私を褒めてくれた事が。
だから私は
この退屈な一日の 退屈な時間の、こそばゆさと気恥ずかしさを 『幸福』 と呼ぶことにした。
「…は?」
暇な一日だった。織田の人間は久しぶりの安息に倒れこむように眠る者が多く、私としてはつまらない事この上ないだけだった。だから、ぼちぼちと普段なら行こうとも思わない奥州までやってきたのだった。
皆が暇な一日なのだろうか、奥州の人間も珍しく静かに休んでいるようだった。
仕方がないので私も大人しくしている事にしたのだが、そんな中いきなり独眼竜は世迷言を口にした。
「頭、大丈夫ですか?」
刀を6本持つという発想の持ち主だから本から大丈夫ではないのだろうが、めったに他人を褒めることが無さそうな独眼竜の口から、ましてや私に対して褒め言葉が発せられた事に驚いた。
私も私で褒められた事など無いものだから、まさか今そんな事を言われるとは思っていもいなくて、ただうろたえた。
それなりに整った顔立ちであると帰蝶から言われた事はあったが、しかし死人のようだと苦笑いされた。
「真っ白でここの雪みたいじゃねぇか」
「・・・・」
息を呑んだ。なんだかこそばゆくて気持ち悪い。
「本気で言っているとしたら、相当に頭がおかしくなってしまっているのでしょうね。」
くすっと笑うと今までとは違う笑い方な気がして驚いた。
自分でも気持ち悪く思い、眉をひそめて笑みを崩した。
それでも胸はうずいて、こそばゆくて、気恥ずかしくて・・
笑っているフリをして下を向いた。
独眼竜は「そんなにおかしな事言ったか?」と苦笑いをしている。
いいえ?うれしいんですよ。きっと。あなたがそうして私を褒めてくれた事が。
だから私は
この退屈な一日の 退屈な時間の、こそばゆさと気恥ずかしさを 『幸福』 と呼ぶことにした。